あぼいどのーと

インターネット初心者

「赤玉スイートワイン」をはじめて飲んだ

 スーパーのワインコーナーなんかでは必ずと言っていいほど見かける商品がある。それがこの「赤玉スイートワイン」である。

 

 

 インパクトのあるネーミングと、それに負けないシンプルかつ大胆なラベル。瓶も茶色で、なんか薬的な異質な雰囲気も漂わせているが、しかしあくまでも堂々としたその佇まいからは、歴史に下支えされた自信を感じ取ることができる。なにせ1907年から変わらず販売されているのだ。僕のおじいちゃんよりもよっぽど年上である。

 

 製造元はサントリーWikipediaによれば「総合洋酒メーカーとしてのサントリーの土台を築きあげた商品としてその名を知られ」ているそうだから、いわば黎明期を支えたレジェンド選手というわけだ。

 

 このワイン、今まで気になってはいたものの中々手が出ないでいたのだが、ブログのネタにもなるし買ってみるか、と思い至ってさっき近所のダイエーで買ってきた。ちょっと変わってるのが、瓶の容量が550mlというところ。普通ワインといえば720mlの4合瓶が一般的だと思うが、それよりやや少ない。なんとも絶妙なサイズ感である。お値段は600円くらいだった。

 

 能書きはこのくらいにして、一口飲んでみる。

 

 

 ゴクゴク……

 

 

あまーーーーい!!!

 

 

 思わずスピードワゴンをリスペクトしてしまうくらい甘い。なんだこれは……。

 

 ジュースっぽいといえばジュースっぽくてうまいのだが、ジュースっぽくないアルコールの口当たりも当然あって、なんとも言えない瀬戸際感である。どう評価して良いのか迷うのである。

 

 飲みやすいか飲みやすくないかといえば、飲みやすい。赤ワインっぽい渋味や苦味はほとんど無いからだ。逆に言えば、ワインと聞いて一般的に想像されるような深みとかコクというのとは、ちょっと縁遠い。タンニンがとうとかフルボディとかなんとか、ワイン通の評価軸には当てはまらないような独特の飲みごたえがある。

 

 と、いろいろ言いつつもゴクゴクと飲み進めてしまっている。そう、甘さも手伝ってか、ゴクゴク飲めるのである、このワイン。ラベルの裏には「氷を浮かべてオンザロックで」という飲み方も推奨されているのだが、たしかに冷やしてグラスで飲んでもイケそうな味だ。どちらかといえば、サングリアのようなカクテルに近い味わいかもしれない。おつまみなんかなくともジュース感覚で飲めるし、逆に言えば、どんな料理にも合いそうな気配も醸し出している。そのへんも含めて非常に日本的なワインと言えるかも知れない。

 

 ともかく、普段海外ものの(安い)ワインばっかり飲んでいる僕からすると、ちょっと面食らう甘いワインなのだ。以前「おたるナイアガラ」という国産の白ワインを飲んだことがあるが、あれもマスカットジュースかのように甘かった。日本のワインは甘いのかも知れない。むろん、世界は広いので、海外のワインでも甘いやつはいくらでもあるのだろうが、スーパーやコンビニで買えるデイリーワインの範疇だと渋味や酸味が強調されたものがほとんどな気がする。そんな中でこの「赤玉スイートワイン」はやっぱり異質だと思う。しかし、だからこそクセになりそうな気配をムンムンに漂わせている。「甘い赤ワインが飲みたい」という気分の時には、ファーストチョイスになりそうなワインである。なにせどこにでも売っていて気軽に買えるのがよい。

 ただし、アルコール度数は意外に高く、14%あるので注意だ!!

 

P.S.

おなじくサントリー製の「デリカメゾン」という安ワインも買ってみた。これは720mlのペットボトルで300円台。極安ワインである。

 

 

 「ペットボトルだから楽でいいよね~」とか期待しないで飲んだが、まあ、案外悪くない。美味くはないがマズくもない、その意味で飲みやすいワインだ。悪く言えば薄いけれども。同価格帯なら海外産のほうがしっかり「ワインしてる」って感じではあるが、まあこれはこれでイケる。おすすめポイント2.5である(最高5)。